こけしブログ クラブこけし物語

クラブこけし物語と題したストーリーによって 所有するこけしを紹介

カテゴリ : 店外編:関東近郊

クラブこけしオーナーは毎年鎌倉に紫陽花を見に行くのだが、
その際店のこけし娘をピックアップし、紫陽花と共に写真に撮る事を恒例としている。
(過去の紫陽花ガールは126話、108話、107話、81話、14話です)
そんな紫陽花ガール2019は筒(店外124他)とデンゴ(142話)の組み合わせであった。
筒とデンゴと紫陽花
「ねえデンゴちゃん、私と紫陽花ってあんまり似合って無くない?」
「ナコトナイッス。ニアッテルッス。」
「デンゴちゃんは年季入ってるし、そのシャイ喋り方とかも紫陽花にお似合いよ。」
「シャス。テレルッス。」
「今日私、単にオーナーがあんみつ食べるって言うからついてきただけなんだよね。」
「アンミツッスカ?・・・」
そう言い口ごもると、デンゴはジッと筒を見つめる。
「何?デンゴちゃんどうしたの?なんか凄い目力なんだけど。」
「アンミツッスカ?・・・」
「そう、あんみつ。」
「アンミツッスカ?・・・」
「そうだってば。あ、もしかしてデンゴちゃんも食べたい?」
「・・・タベタイッス」
「めんどくさ!言えばいいのに。シャイな割に目力訴えが凄いんだから。
まあでも、その目力は心強いわ。よし、じゃあオーナーに一緒にたかりにいこう。」
デンゴの目力は功を奏し、その後無事あんみつにありついた二人のお茶時会話。
「そう言えば今度、赤んぼ先生の代わりに非常勤の若先生ってのが講義にくるんだっけ?」
「ヒジョウキン・・・ドコカラスカネ。」
「フランスのこけしの大学だか何だか。確か店に写真も貼ってあったよ。」
「コケボンヌッスネ。」
「コケボンヌ?!ふざけた名前の大学ね。まあ楽しみにしておこうかしら。」
筒とデンゴのそんな会話であんみつタイムは過ぎていった。
若先生
つづく
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特に脈絡のないこけし同士の組み合わせでの紫陽花写真ですが、
ともにどっしりしており、目線もうまい具合に可愛らしい写真となりました。
この日鎌倉で入手したこけし(若先生)も早速喫茶店で写真を撮ったら、
それっぽいのが撮れてしまったので、予告的におまけとしました。乞うご期待です。

まだ桜の頃、クラブこけしの無類のアイスクリーム好き“アイス”(店外39他)と、
胞子のようにフラフラとクラブこけしに舞い込んだ“ワラビ”(店外113131話)は、
その日は揃って日暮里駅近くの、桜咲く谷中霊園内を散歩していた。
「ワラビちゃんいつもぼんやりしてるから分かり辛いけど、同郷の私には分かるわよ!」
「・・・なんだか、ウズウズするの・・・体に力が湧くような・・・」
「だよね!この芽吹きの季節、私の胸のバラもウズウズするんだから、
ワラビちゃんの蕨なんか尚更でしょ!」
「桜とか春の草花達から・・・何だかエネルギーが流れ込んでくるの・・・!」
春のエネルギーを得るべく、アイスはワラビを誘い桜咲く谷中霊園を訪れたのであった。
谷中霊園
「でもここ一応霊園だから、変なエネルギーは取り込まないでね。
ワラビちゃん、ぼんやりしてるから何だか心配だわ。」
「・・・だいじょうぶよアイスちゃん、流石にそれは・・・おっ、おふっ!」
ワラビが急にビクビクとし始める。
「何!?どうしたのワラビちゃん?大丈夫?!」
「・・・西郷よ!大政奉還じゃ!余は大政を奉還するぞ!」
「何言ってるのワラビちゃん?大政奉還って・・・まさか、徳川慶喜!?」
「いかにも、余は徳川慶喜。大政奉還をしようと思うのじゃ。」
「谷中霊園に眠っている慶喜公が、もしかしてワラビちゃんに憑いちゃったの!?」
「その通りじゃ。大政奉還をすると何かと良いと思うのじゃ。」
「それにしたって、さっきから何だか話が浅くない?本当に慶喜公なの?」
「疑っておるな?!余はこの者の体を借りて・・・おっと時間じゃ、サラバ!」
再びビクつくワラビを怪しそうな目でアイスは見ている。
「・・・あれ、ここはどこ・・・?あ、アイスちゃん、今私何か言ってた?」
「・・・ワラビちゃんて、意外と面白いセンスもっていたのね。」
憑依の真偽は定かでないが、そこにアイスは突っ込まないまま、
二人は楽しく花見を続けたのであった。
つづく
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著名人も多く眠る谷中霊園ですが、徳川慶喜もその一人のようです。
ちょっと前までNHK『せごどん』を見ており、付け焼刃で学んだところでした。
霊園での花見は場所柄どんちゃん騒ぎが起きないので静かに楽しめますが、
そこでこけし写真を撮るのが罰当たりではないかといえば、なんとも微妙です。

初春のある日、南部こけし3人娘の“キナキナ”、“アサイ”、“おしん”(店外27他)が、
クラブこけしのオーナーに不満をぶつけていた。
キナキナ「どういうことよオーナー!話が色々違うじゃないのよ!
『西荻アンティーク女子散歩〜トトロの樹を眺めに〜』って言うから来たのに!」
アサイ「そうよそうよ、何か素敵な企画タイトルだから楽しみに来たのに、
オーナーがもたもたしてるからアンティークショップもう終わってるし!詐欺だわ!」
おしん「それにこの『トトロの樹』ってどうなのよ。なんだかいまいちだし。
そもそもまだ葉っぱもないじゃない!」
オーナー「・・・すいません、ほんと。」
ここは西荻窪の『区立坂の上のけやき公園』。
『トトロの樹』として住民に親しまれているけやきの木を擁する公園である。
トトロの木
オ「西荻はなかなか来ないから、ラーメン屋とか色々めずらしくてのう・・・。」
キナ「おかげで楽しみにしてたアンティークの前に日が暮れちゃったじゃない!」
オ「まあ、お詫びと言っては何だがトトロの樹と共に記念写真を撮ってあげよう。」
キナ「こんな冬木と撮ったってトトロな雰囲気出ないわよ。」
オ「まあまあ、お三人とも並んで並んで。そうそう!自然な表情でね。」
アサイ「な、なんなのよ、大した写真にならないって言ってるのに。」
オ「下から煽る感じでいくのだよ。うん、いいね〜!みんな写真映えするね〜!」
おしん「ちょ、ちょっとオーナー!撮るときは撮るって言ってよね。」
オ「いや~、3人とも流石南部美人だね〜。樹の葉は無くとも華があるのだよ!」
キナ「ヤダもう、オーナーったら、別に上手くないからね。
みんな、目だけはつむらないようにするのよ!」
おだてることでご機嫌取りに成功したオーナーであったが、
トトロの樹はやはりさほどでもなかったと、オーナー自身も感じるのであった。
つづく
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久しぶりの西荻窪で、思わぬ店の発見などあり当初の目的は果たせず。
でもそんな感じのぶらぶら散歩も楽しみの一つですね。
なんとなく事前に調べ知っていた『トトロの樹』、正直それほどでもなかったのですが、
住民にとってはその思い出や存続の努力など、いろいろ思い入れがあるようです。

黒マントのお父さんと、娘の赤マント(店外129話他)はその日、
東京都江東区の月島近辺を歩いていた。
「赤マントよ、関東の大型船観光スポットといえば例えばどこか思いつくかな?」
「知ってましゅ。横浜の日本丸でしゅ!」
「うむ、その通り。あと山下公園に係留している氷川丸なんかも有名であるね。」
「船と言えば横浜でしゅね。いつか行ってみたいでしゅ!今なぜその話を?」
「フフフ、実はお父さんは誰も知らない大型船観光スポットを知っているのだよ!」
「この江東区にそんなところがあるんでしゅか?!」
「そうであるとも!さあ、ご覧なさい、赤マントよ!!」
豊洲運河にかかる相生橋を渡りつつ黒マントのお父さんはその先を指し示した。
明治丸
「な、なんと!確かに帆船がいるでしゅ!なんでしゅかあれは?」
「あれは明治丸!日本に現存する唯一の鉄船(普通は鋼船)として、
船としては初の国の重要文化財にも指定されているのだよ。
活躍後は、この東京海洋大学に陸揚げされ、一般に公開されているのだよ!」
「そうだったんでしゅか!?まったく知らなかったでしゅ!」
「そう、あまりにマイナー過ぎて誰も知らない穴場観光スポットなのだよ!
娘よ、あそこでシルクハットの異人さんと赤いマントの女の子ごっこをしようでないか!」
「謎のごっこ遊びでしゅね!!でも面白そうでしゅ!レッツゴーでしゅ!」
こうして親子は観覧場入り口まで胸を弾ませてたどりついたのであった。
「お父ちゃん、これ・・・。こういう詰めの甘さがお父ちゃんらしいでしゅ。」
「・・・うむ、すまん娘よ。」
入口には改修工事中につき休館中の表記がされていた。
「仕方ない・・・、赤マントよ、気を取り直してシルクハットの異人さん、
月島もんじゃで文明開化ごっこをしようではないか!」
「さっきからお父ちゃんの世界観がよくわからないでしゅ。」
普段なかなか取れない親子の時間をそれなりに楽しんだ二人であった。
つづく
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明治丸、全く知りませんでした。というかみんな知らないんじゃないでしょうか?
ブレイクするかわかりませんが今が観光チャンスな気がします。
詰めが甘かったのは私で、赤い靴の女の子ごっこはまたの機会とします。

「モォ〜、開国シテクダサイヨ〜」
「ペリー、トテモ、トテモ悲シイデス!」
観音崎
海辺でクラブこけしの娘、“うんきち1号・2号(83話他)”が掛け合いをしていた。
例によってお守り役として付いてきた“大福”が、ぼんやりとそれを眺めながら言う。
「あんたたち、何だかものすごい懐かしいネタやってるわね・・・」
それは20年以上前のお笑いネタ『ペリーの開国要求』であった。
クラブこけしオーナーと共に彼女達がやってきたのは観音崎の‘たたら浜’。
かの黒船来航の地‘浦賀’からバスで20分ほど、浦賀水道に面した浜辺である。
そして、この地に関連したネタを続けるうんきち1号・2号。
「開国スルトイイヨ〜、モテちゃうヨ〜。欧米的生活もネェ、エンジョイ出来ちゃう!」
「ユニットバス、広いネ〜、オーブントースター、便利ネ〜」
そんな二人をよそに、大福は別のことを考え初めていた。
(そういえば私、オーナーに海辺に連れてきてもらうこと多くないかしら?
いつだかは鎌倉、いつだかは伊豆・・・もしかして、私って海が似合うの!?)
そんな思いつきに大福は少しトキメキながらオーナーに聞いてみる。
「オーナー、もしかして私って、海が似合うキャラっぽい感じですか?」
「えぇ!?あー、そうね。うん。その通りだよ!とてもお似合いであるよ!」
「やだもう、オーナーったら!私が海が似合う美しいマーメイドだなんて!うふふ。」
柄にもなく照れている大福を見ながらオーナーは思う。
彼がこけし写真を撮るテーマの一つはギャップを楽しむこと。
‘なぜそそこにこけしが?!’という対比の斬新さがコンセプトの一つなのだが、
上機嫌そうな大福を前に、最早そのような事は言えない。
本来『いい加減にしなさい!』と大福にゲンコツをもらうことで、
オチの付くうんきち1号・2号なのだが、その日の大福は上機嫌。
意図に反しネタを最後までやりきってしいまい、二人は逆に落ち着かなかったという。
つづく
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何とも地味な写真に・・・。とても素敵そうだったので観音崎に行ったのですが、
あいにくの曇り空と強風と寒さで、なかなかに海も荒れており、
ある種、激動の歴史の地といった感じを受けてきました。
その後は、横須賀美術館の『谷内六郎』館に行き、ほっこりとしてきました。

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