こけしブログ クラブこけし物語

クラブこけし物語と題したストーリーによって 所有するこけしを紹介

カテゴリ : 店外編:こけしの産地・温泉

11月初旬、クラブこけしオーナーと、秋田出身のこけし娘達は秋田観光に来ていた。
まずやってきたのは紅葉も盛りの角館。こけし娘は“シカク(店外94他)”、
“ゴットハンド(店外115他)”、そして“ナオコ(店外45他)”であった。
色付いた紅葉と、黒い武家屋敷のコントラストを堪能する3人娘の会話である。
角館
「秋田行くからって、オーナーが連れて行く娘を選んでた時あったでしょ?
私は角館に詳しいからって声かかったけど、ナオコちゃんは?」シカクが聞く。
「私、鳴子の系統だけど生まれは秋田なのよ。だから声がかかったんだけど・・・」
「そう言えばそうね。オーナーもしっかり覚えててくれてよかったじゃない!」
「でもそれ今朝よ?何度も目が合ってたのに、今朝になって『あっ!』とか言って。
『サプライズなのだよ!』とか言ってたけど、あれ、完全に忘れていたわ。」
「確かにオーナー最近こけし勉強も足りてないし、物忘れもひどいわよね。」
「あのしたり顔思い出したら何だか腹が立ってくるわ。」
「とにかく、来れてよかったじゃない!それで、ゴット姉さんはどうだったの?」
何やら精神集中をしていたゴットハンドが声をかけられ我に返る。
「私はひと仕事オーナーに頼まれているのよ。それに向けて今集中中よ。」
彼女は名の由来でもある袖から覗く手(ゴットハンド)に力を込めている。
「角館と言えば樺細工。オーナーが運気の上がる一生物の茶筒がほしいって言うのよ。」
「適当に選べばいいんじゃないですか?」
「貧乏オーナーの予算が少ないのよ!!樺細工って高級工芸品なのよ!?
あの低予算で運気が上がる樺の茶筒とか、無茶も大概にしてほしいわ!」
文句を言いながらもその後、彼女はその名にかけて、最善の選択をしたという。
しかし、その疲労たるや以前の酉の市の熊手選びを遥かに上回っていたという。
そして一行はその日の最終地、後生掛温泉へと移動する。
後生掛
到着した彼女達は力強く煮えたぎる源泉から、ゆかりの地のエネルギーを吸収し、
疲れを癒しながら、それぞれに故郷秋田の暮れゆく秋をしみじみと味わうのであった。
つづく
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河村家に始まる所謂『本庄こけし』ですが、形が木地山こけしのそれではないので、
ついつい秋田の出身であることを失念してしまいます。
河村守のこけしって結構貴重かも?と最近こけし辞典を読み返し思っていました。
後生掛温泉の噴気や湯量や入浴スタイルの力強さ、なかなかのものでした。
こけしも何だか力強く見えてくる、そんな秋田パワーの象徴のような所でした。

全回に続き福島観光をするクラブこけしオーナーとマント家族一行。
そもそもマント家族はオーナーの観光にくっついてきただけなのに、
今やオーナーは旅行を満喫するマント家族お抱えの写真係という体になっていた。
大内宿1
そんな一行がやってきたのは大内宿。
茅葺屋根の家屋がかつての街道沿いに建ち並ぶ、福島を代表する観光地の1つである。
大内宿2
「さあオーナー殿、茅葺きの宿場を背景に我ら家族を撮って下さらんか。」
「だから黒マントのお父さん、私は写真係ではないんですが・・・」
「オーナーさんすいません、主人が我が儘ばかり言って。」
「ろくろマントちゃんにそう言われてはのう・・・」
写真は例により観光地を訪れた家族の証拠写真のような構図となってしまう。
こけしと風景をさり気なく撮りたいというオーナーの意図に反した不本意なものである。
その後、一行は食事処に入ると、オーナーは大内宿名物の『ねぎそば』を注文する。
大内宿3
「これこれ!一度食べてみたかったんですよ、ねぎそば!あと栃餅も!」
「そんなけったいな物はさっさと食べて、早くもっと我らを撮ってくだされ。」
「ネギが箸代わりなんて野蛮でしゅ!早く観光に戻るでしゅ!」
「赤マントちゃんまで・・・もはや自分たち中心ですな・・・。」
マント家族に急かされそばをすすった後、一行は大内宿全体を見下す高台に来た。
大内宿4
「これは絶景ですなオーナー殿!では、これを背景に一枚頼みますぞ!」
「そんな狭いところにギュウギュウと・・・まあ、じゃあこっち向いて、んん!?」
「どうなされたオーナー殿。」
「ここだと逆光で、皆さんが暗くなっちゃって上手く撮れません!」
「なんと・・・では背景はもう結構!我ら家族が写れば背景など最早不要!!」
「なんかもう無茶苦茶だな・・・」
こうして背景がほぼ白く飛んだ家族写真が撮影された。
黒マントのお父さんの家族へのこだわりを強く感じた福島旅行であった。
つづく
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大内宿の名物や雰囲気のザクっとした紹介でした。結構良かったです。
今回の旅行、五色沼も含め思いの他新鮮な感動のある観光旅行となりました。
前日泊まった高湯温泉の旅館玉子湯も、硫黄たっぷりで力強く、これも良かったです。
こけし写真を頑張って撮ることで、旅行を更に楽しんでおります。

7月の事、クラブこけしオーナーは温泉旅行を兼ねた福島観光にやって来ていた。
この旅行に同行参加を申し出てきたのは“黒マント”(78話)のお父さん。
普段は出稼ぎをしている黒マントだが、今回珍しく家族が揃うということで、
妻(ろくろマント)と娘(赤マント)との家族の思い出作りをしたいとのことであった。
オーナーとしては人の家族サービスに付き合うなど何も面白くないのだが、
黒マントはその辺は遠慮なく、訪れた五色沼でも様々な注文をつけてきた。
「ほほ〜、これがかの五色沼ですか。噂に違わずミステリアスな池ではないですか!
ではオーナー殿、ここで我ら家族の写真を一枚撮ってもらってよろしいですかな?」
「面倒くさいのう。なぜ人の家族サービスに付き合わにゃあならんのかね・・・」
「すいませんねオーナー、ウチの旦那がいろいろうるさくて。」
「おねがいしましゅオーナー!なかなか揃わない家族の記念でしゅ!」
ろくろマントや赤マントからもお願いされれば無碍に出来ずオーナーはシャッターを切る。
五色沼1
しかしその写真を見た黒マントのお父さんは不満そうに注文をつける。
「オーナー殿違いますぞ。こういう写真を撮ってほしいのでは無いのです!」
「いい感じの写真じゃないですか。何が気に喰わないのかね?」
「この写真は『森の中にこけしを風景として置いてみた』という体の写真です。
そういう人間目線のスカしたものではなく、もっと家族写真然としたのがよいのです!」
「ええー、例のアレを?ああいう観光の証拠写真みたいなの好かないんですよ。」
「まあそう言わず、我々家族のためと思ってお願いしますよ、オーナー殿!」
「うぅん、気が進まんが・・・じゃあとりますよ。ハイ チーズ!」
五色沼2
「これこれ!いいじゃないですかオーナー殿。こういうのですよ!」
「ああ、家族写真ですねあなた。」涙ぐむろくろマント。
「ありがとうございましゅオーナー!」喜ぶ赤マント。
不本意な写真ながら、この家族には意味があったようだとしみじみ思うオーナーであった。
つづく
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観光地などで撮る家族写真が醸し出すなんとも言えない感じを、
こけしでも再現できたという、どうでもよい発見がありました。
名所の看板の前でピースをする写真を見せられ、その感想を求められる感じ、
なんとも閉口してしまうものが嘗てはありましたが、最近は何周か回って、
インスタ映えを狙うようなものより趣深さを感じる今日この頃です。

霜がびっしりと張り結露も凍りつく窓の前、二人のこけし娘が話している。
八甲田1
クラブこけしの娘で、サークル『乳製品同好会』の会長でもある巨乳と、
同会会員のおたふくは、共に乳製品が大好きでふくよかな二人である(65話他)。
「外は凄い雪ね。でも練乳があれば全てがかき氷と言えるわね、おたふくちゃん。」
「さすが巨乳会長!こんな吹雪でも“乳”発想がポジティブですね。」
前回の続き、ここは酸ヶ湯温泉の隣、八甲田ロープウェイを登った山頂レストハウス。
「樹氷が見たい!」というオーナーの希望で、猛吹雪の中やって来たのであった。
八甲田2
「しかし巨乳会長、完全防雪着のスキー客ですら難儀しているこの天気なのに、
オーナーまさかの普通の冬服で撮影に行きましたね。」
「そうね、自然を舐めすぎているわね。今頃きっと痛い目に会っているわ。
でもおたふくちゃん、我々会員はこんな時も乳製品への思いを強く持つことよ!」
「はい会長!では私はこの樹氷の枝をホームランバーに見立てて見ます。」
「その調子よ。想像すると幸せな気分になる。それが“乳”発想なの!」
乳製品同好会の謎の活動が続く中、目的を達成したオーナー一行は青森市内に降りてきた。
市内は一転して天気もよく、清々しい青空が広がっていた。
八甲田3
「あれが青森観光物産館アスパムよおたふくちゃん!ご当地カルピスはあるかしらね。」
「青空に映える建物ですね。そそり立つ三角形がまるでスイカの切り身・・・」
「違うわよおたふくちゃん!!そこはカットチーズでしょ!
まだまだ乳熱(乳製品への情熱)が足りないわよ!
「失礼しました!巨乳会長のおっしゃる通り!もっと乳精進いたします!」
「ではメインイベント、『味噌カレー牛乳ラーメン』を食べに行きましょうか!」
「ラジャー会長!」
八甲田山の想像以上の過酷な吹雪にグッタリしたオーナーをよそ目に、
雪景色に触発された二人の乳製品活動は続くのであった。
つづく
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2月のこの時期に遥々青森まで行ったもう一つの目的が“樹氷”でした。
どんなものなのか見てみたくて、映画『八甲田山』で下勉強(?)の上、
スキー客に比べると遥かに軽装で、折しも大荒れの中突入してまいりました。
正直遭難するかと思う状況、計らずしも映画
『八甲田山』が身に沁みました。
風上に伸びる“エビのしっぽ”に形容される樹氷。成程、よくわかりました。

クラブこけしのひで子と友人みつ子(137話)がいるのは、なんとかまくらの中。
酸ヶ湯1
「故郷の空気だねみつ子ちゃん!でもこの時期に来るとは思わなかったね。」
「そうですねぇ〜。どうやら積雪も4メートルを超えたようですねぇ。」
酸ヶ湯2
ここは青森県の酸ヶ湯温泉。「雪が見たい!」というクラブこけしオーナーの思いで、
あえて雪真っ盛りの2月、週末を利用して電車とバスを乗り継ぎやって来たのである。
「たまにオーナー、こういう謎の気骨を見せるときがあるのよね。」
「有難いことですよひで子ちゃん。おかげで私も楽しんでおりますよ。」
いつものように目を閉じ、柔らかい物腰で相槌を打つみつ子。旅館内に二人は移動する。
酸ヶ湯3
「ほらみつ子ちゃん、ねぶた祭りの山車だよ!あ、でもミニチュアね。残念。」
「残念なことはありませんよ。これでも十分な迫力ですよ。」
「それにしても、こんな雪深いのに旅館の営業も大変よね。」
「そうですねぇ〜。でも季節毎に良いことがあるように私は思いますよ。」
心地よい相槌を打つみつ子だが、極稀に『当たり』と称される毒舌が発作的に出る。
ひで子は早くこれを引き当てたくてワクワクと会話を続けるのである。
「そうそうみつ子ちゃん、ここの名物“ヒバ千人風呂”って混浴なんだよね。」
「そのようですねぇ〜。古き良き湯治場文化が息づいていますねぇ。」
「オーナーの目的って、もしかしたらそっちだったりしてね。」
「ダメですよひで子ちゃん、そんなこと・・あるわね!完全に鼻の下長くなってたね!
雪が見たいとか言ってたけどあのエロガッパ、本命はそっちね。」
「ちょっとまちなさい!」風呂に行こうと通りがかったオーナーがたまらず口を挟む。
「こっちは愛人をどう匿いながら入るかでそれどころではないのだよ。まったく!」
そう言いながらオーナーは愛人と共に風呂へと向かっていった。
「上手く行くといいですねぇ〜。ごゆっくり〜。」
何事も無かったように普段の物腰にもどるみつ子。
一方、今回もみつ子の『当たり』を引き出せたひで子はご満悦であった。
22
つづく
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念願の酸ヶ湯温泉、豪雪も満喫しようと時期を選んで愛人と共に行ってまいりました。
混浴問題がいろいろな意味であったのですが、愛人は“湯浴み”も着ずに突入。
結論、この季節は湯けむりで1M先が見えない程。自他共に何も気になりませんでした。
(夏場は湯気が薄く、そう上手くはいかないとは旅館の方の話でした)
酸性度が以上に高く、体ヒリヒリ、目に入ると悶絶。でも良いお湯でした。

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