クラブこけしオーナーは毎年鎌倉に紫陽花を見に行くのだが、
「ねえデンゴちゃん、私と紫陽花ってあんまり似合って無くない?」
「ナコトナイッス。ニアッテルッス。」
「デンゴちゃんは年季入ってるし、そのシャイ喋り方とかも紫陽花にお似合いよ。」
「シャス。テレルッス。」
「今日私、単にオーナーがあんみつ食べるって言うからついてきただけなんだよね。」
「アンミツッスカ?・・・」
そう言い口ごもると、デンゴはジッと筒を見つめる。
「何?デンゴちゃんどうしたの?なんか凄い目力なんだけど。」
「アンミツッスカ?・・・」
「そう、あんみつ。」
「アンミツッスカ?・・・」
「アンミツッスカ?・・・」
「そうだってば。あ、もしかしてデンゴちゃんも食べたい?」
「・・・タベタイッス」
「めんどくさ!言えばいいのに。シャイな割に目力訴えが凄いんだから。
まあでも、その目力は心強いわ。よし、じゃあオーナーに一緒にたかりにいこう。」
デンゴの目力は功を奏し、その後無事あんみつにありついた二人のお茶時会話。
「そう言えば今度、赤んぼ先生の代わりに非常勤の若先生ってのが講義にくるんだっけ?」
「ヒジョウキン・・・ドコカラスカネ。」
「フランスのこけしの大学だか何だか。確か店に写真も貼ってあったよ。」
「コケボンヌッスネ。」
「コケボンヌ?!ふざけた名前の大学ね。まあ楽しみにしておこうかしら。」
筒とデンゴのそんな会話であんみつタイムは過ぎていった。


つづく
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特に脈絡のないこけし同士の組み合わせでの紫陽花写真ですが、
特に脈絡のないこけし同士の組み合わせでの紫陽花写真ですが、
ともにどっしりしており、目線もうまい具合に可愛らしい写真となりました。
この日鎌倉で入手したこけし(若先生)も早速喫茶店で写真を撮ったら、
それっぽいのが撮れてしまったので、予告的におまけとしました。乞うご期待です。
コメント
コメント一覧 (2)
筒(小声で→)「コレは又、赤んぼ先生とは違った意味で凄ーく特徴的な御方だわねェ、デンゴちゃん?」
デンゴ(何時も通り小声で→)「シャス。ヒカエメメダチテキ、ッス。」
若先生「さて、ベル・アンファンなお二方には郊外のキャフェエでいただく美味なアントルメが実に能くお似合いです。つきましては…」
筒「ちょ、一寸先生サマ~、そんな格調高いお話しは…(汗)」
若先生「アレ、私め只今『餡蜜等のいただける都内有名甘味処のメニュウ中、お食べ得なモノは何か』なるアドバイスを始める心算でありましたのですが?」
デンゴ「アンシンシタッス。サホウ、ジシンナイッス」
筒「そんなら是非伺いたいです♪筆頭格のって、何処の何ですか~?」
若先生「私めの少なき情報群に照らして申せます処は、『○○や』の蜜豆でありませうか。。一椀食べきると、店の職人の腕がすっかり見てとれる、見た目シンプルなから中々侮り難いモノ。『其の月限定&一押し』の棹物の小切りをトッピングに確り加えている所も又、心憎い。」
デンゴ「イイコトキイタッス。スグオーナー、オガミタオスッス。ネサン。」
↑甘味話はコメ主も目が無い♪…故に斯くの如き展開に。すみません(汗)
若先生、服装は一寸「宮澤賢治調}?…さすれば「ケンジ校長=ヨハツ女学院」繋がりか、赤んぼ先生と同作者か?と脳内模索中で御座います。&蜜豆の行、○○見○に実在する和菓子店の作る処のものです。