クラブこけしオーナーの愛人が営むこけしモデル事務所には近年多くの津軽娘が所属する。
元号が『令和』となって間もないある日、クラブこけしの“ひで子”の元に、
それら津軽娘の内、盛の家系の娘が集合する会が設けられた。
開催を呼びかけたのは最近事務所に所属した“よう子”である。
皆が集まると開口一番、よう子が意気揚々と会を仕切り始めた。
「皆さん、本日は我ら盛一族、よくぞお集まりいただきました!」
よう子と盛家
ひで子「相変わらずよう子ちゃんは元気が良いわね。」
鉄子「ひで子姉さん、元気ってより、よう子はただ仕切りたいだけなのよう。」
もり子「っていうか相変わらず面白い顔してるわね、よう子。」
よう子「煩いわもり子。それよりもそのメガネ、似合ってないから。ねえみつ子。」
みつ子「どうでしょうねぇ。そうかもしれませんねぇ。」
仕切りたがりのよう子を中心に、一同近況報告等でひとしきり盛り上がった後、
よう子はひ一つ咳払いをすると再び皆に話し始めた。
「え〜皆さん!この会の趣旨はですね、遂に私達の時代が来たことのお祝いのためです!」
「私達の時代ってどういうことなのよう子ちゃん?」
「ふふふ、ひで子姉さんお気づきになりませんか?『令和』ですよ、『令和』!」
「もったいつけないで、どういううことか早く教えなさいよ。」
「そのメガネを外して鏡を見てご覧なさいもり子!そのあなたの眉毛を!!」
「眉毛?私達の眉毛がなんだっていうの?・・・まさか!?」
よう子と令和
「そう!!令和の『令』の主部「ひとやね」は、正に我らが一族の下がり眉!
こんな目出度い眉毛をした一族が他におりましょうか!!」
一同よう子の主張に(なんてこじつけ!)と思いつつも、皆何だか悪い気はしいない。
「ぅう〜ん、まあ、よう子ちゃんの主張はともかく、一族団結して行きましょうね。」
ひで子が会をしめくくる横でみつ子が小さな声で呟く。
「私は違いますねぇ・・・でもお目出度いことかもしれませんねぇ。」
つづく
よう子
○渾名:よう子(津軽系)
○工人:
奥瀬陽子
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盛家のこけしがここ最近集まってまいりました。
奥瀬洋子のものが手に入ったのを機にちょっと並べてみました。
常々思っていたのは、この型のまつ毛もさることながら、下がり眉毛の独特さです。
この角度の眉の描き方は他の系統も含めほぼ見ることは無いような気がします。