昨年末のこと、クラブこけしオーナー恒例の年末温泉旅行で訪れたのは新潟。
木造三階建ての温泉宿“嵐渓荘”には雪が積もり、山里情緒にあふれていた。
旅行についてきたのは、「もったいない」が口癖の“大沼のおばさん”(店外25他)と、
“ゆさこ”と“ピヨピヨ”のゆさピヨコンビ(店外82他)であった。
おばさんの指示で、一同冬囲のされた庭木によじ登ると、ゆさピヨが話し合う。
嵐渓荘
「雪景色、綺麗だねゆさこちゃん。遥々来た甲斐あるね。」
「年末はゴロゴロしてたかったけど、おばさんが『一人じゃもったいないから』って。」
「お宿もなかなかの雰囲気だし、誘ってくれたおばさんに感謝ね。」
「ピヨちゃん分かってないわね。最近のおばさんの変に気づいてる?」
「変化?何かしら。相変わらず『もったいない、もったいない』って言ってるけど。」
「最近ね、おばさんの口癖に新たに『美白』が加わったのよ!」
「美白!?・・・ああ、なるほどね。」
大沼のおばさんの奇跡’といえばクラブこけしでは有名な話である。
肌のくすみが消えたこの奇跡以来、どうやらおばさんは美白ケアに目覚め、
事あるごとに美白美容知識や、美白法など、『美白』を口にするようになったらしい。
「あなた達、何コソコソ話してるの?ちゃんと雪景色に肌を当てなさい。
もったいないわよ!美白よ!美白効果が雪景色にはあるんだからね!」
「おばさん本当なの?別に雪見たからって何も変わらないよ。ねえピヨちゃん。」
「景色は良いけど・・・私も関係ないと思う。」
「ほんともったいない子達ね。『雪晒し』知らないの?越後上布は雪で白くなるのよ!」
「そうなの!?流石おばさん、年の功・・・。でもこれ暇なんだけど・・・。」
「黙って美白に集中なさい!折角の時間を有効に使わんなきゃもったいないわ!」
こうしてゆさピヨは日没までおばさんの美白ケアにつきあわされたという。
つづく
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東京は桜も散る今日この頃、うっかり年末の写真をご紹介し忘れていました。
布を雪に晒すことで白さが増すという越後の冬の風物『雪晒し』。
漂白効果の理屈は今も定かではないとか。伝統文化とは奥深いものです。
"大沼のおばさん"が経年焼けの進む"ゆさピヨ"よりも美白化が進んでいる気がします。
これも理屈は分かりませんが、おばさんのアンチエイジング努力の賜物でしょう。