「モォ〜、開国シテクダサイヨ〜」
「ペリー、トテモ、トテモ悲シイデス!」
観音崎
海辺でクラブこけしの娘、“うんきち1号・2号(83話他)”が掛け合いをしていた。
例によってお守り役として付いてきた“大福”が、ぼんやりとそれを眺めながら言う。
「あんたたち、何だかものすごい懐かしいネタやってるわね・・・」
それは20年以上前のお笑いネタ『ペリーの開国要求』であった。
クラブこけしオーナーと共に彼女達がやってきたのは観音崎の‘たたら浜’。
かの黒船来航の地‘浦賀’からバスで20分ほど、浦賀水道に面した浜辺である。
そして、この地に関連したネタを続けるうんきち1号・2号。
「開国スルトイイヨ〜、モテちゃうヨ〜。欧米的生活もネェ、エンジョイ出来ちゃう!」
「ユニットバス、広いネ〜、オーブントースター、便利ネ〜」
そんな二人をよそに、大福は別のことを考え初めていた。
(そういえば私、オーナーに海辺に連れてきてもらうこと多くないかしら?
いつだかは鎌倉、いつだかは伊豆・・・もしかして、私って海が似合うの!?)
そんな思いつきに大福は少しトキメキながらオーナーに聞いてみる。
「オーナー、もしかして私って、海が似合うキャラっぽい感じですか?」
「えぇ!?あー、そうね。うん。その通りだよ!とてもお似合いであるよ!」
「やだもう、オーナーったら!私が海が似合う美しいマーメイドだなんて!うふふ。」
柄にもなく照れている大福を見ながらオーナーは思う。
彼がこけし写真を撮るテーマの一つはギャップを楽しむこと。
‘なぜそそこにこけしが?!’という対比の斬新さがコンセプトの一つなのだが、
上機嫌そうな大福を前に、最早そのような事は言えない。
本来『いい加減にしなさい!』と大福にゲンコツをもらうことで、
オチの付くうんきち1号・2号なのだが、その日の大福は上機嫌。
意図に反しネタを最後までやりきってしいまい、二人は逆に落ち着かなかったという。
つづく
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何とも地味な写真に・・・。とても素敵そうだったので観音崎に行ったのですが、
あいにくの曇り空と強風と寒さで、なかなかに海も荒れており、
ある種、激動の歴史の地といった感じを受けてきました。
その後は、横須賀美術館の『谷内六郎』館に行き、ほっこりとしてきました。