新年の事、クラブこけしオーナーが秋田で新人こけし娘をスカウトしたとの連絡があり、
店ではその事についてもっふんママがため息混じりにとチーママが話こんでいた。
「もふ~ぅ・・・、チーママ聞いた?オーナーからの連絡。」
「ええ、新人をスカウトしたとか。確か“シカク”ちゃん、でしたっけ?」
「そうもふ。オーナー、またインパクト重視の面白娘を採用したんじゃないでしょうね?」
「どうしてそんな風に思うんですかもっふんママ?」
「だって木地山の娘で“シカク”よ?怒り肩でずんぐりと角ばった娘だったらどうするもふ?
客商売なんだからやっぱり綺麗所の方がいいじゃない!その方が売り上げものびるもふ!」
「まあまあママ、みんなだって頑張ってくれているし、そんな想像もしたらいけませんよ。
それに私は見かけでは判断しませんし。でも、“シカク”ねぇ・・・。」
クラブこけし2号店を任されているものの、このところ業績不振に悩んでいるチーママ。
彼女がため息をつきかけたそのとき、店に可愛らしい声が響いた。
シカクとママ
「こんにちは~。秋田から来ました“シカク”と申します。どうぞよろしくお願い致します。」
店の戸口に立つその娘をみて、もっふんママもチーママも目を見張る。
「もふ~!あなたがシカクちゃんね!?いいじゃない!7頭身美人もふ!!」
「ほんとですね。四角いお顔立ちも小顔感があってかわいらしい娘だわ!」
「それにお着物には松竹梅!新年から縁起がいいもふ!でかしたわオーナー!」
「もっふんママ!シカクちゃんは、かわいい娘は是非2号店に!シャァ!これで売り上げアップよ!」
「『
シャァ!』って、チ、チーママ、見た目で判断しないんじゃ・・・」
キョトンとするシカクの手を取るや足早に2号店に消えるチーママを、呆然と見送るもっふんママであった。
つづく
シカク
○渾名:シカク(木地山系)
○工人:小野寺正徳
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木地山系のイメージからこんな美人さんがいるとは予期していませんでした。
湯沢駅前の土産屋さんで手にいれた、小野寺正徳工人の小椋啓太郎型(?)です。
四角い頭に松竹梅の着物、独特なスタイルを継承しています。
木地山系は素朴でずんぐりとした田舎娘のイメージをもっていましたが、
正徳工人のコレはどうしてなかなか、今時にほっそりと垢抜けております。