その日、クラブこけしの“ナオシ”と“こもっふん”(27話他)宛に封書が届く。
送り主は“委員長”(64話)。何かとツアーを計画してはナオシとこもっふんを誘う仕切り好きである。
封書の中身は昨年の『鎌倉紅葉狩りツアー2017
の際の写真で、
「楽しかったね!また何か計画したら声かけるね!
という一文が添えられていた。
鎌倉秋2016
写真を眺めるナオシとこもっふんは神妙な面持ちである。
「この写真の撮ってたときはまだ皆意気揚々としてたよね、ナオシ姉ちゃん。」
「そうね、この時まではね・・」
「この後ナオシ姉ちゃん、おみくじで『凶』引いて荒れてたよね。」
「うん、あれはへこんだわ。そう言うあんたも風邪気味で、途中から体調を崩してたじゃない。」
「あの日は寒いし雨降るし電車に乗り遅れるしで、食欲も結構なかったっけ。」
「でも委員長の引率はパワフルだっね。私たちのテンションお構いなしというか・・・正直過酷だったわ。」
委員長には善意しかないのだが、そのツアー内容はいつも濃厚で、
付き合うには結構な肉体的&精神的体力要求されるのが常である。
「でも写真って不思議だねナオシ姉ちゃん。何だかすべて良い思い出に感じてくるわ。」
「それがこのタイミングで写真をよこした委員長の狙いね。もはやプロ魂を感じるわ。」
「そこが委員長の凄いところよね。誘われたらまた参加したいような気持にもうなってるもん。」
「・・・まあ、そうね。」
何だかんだで委員長のツアーの誘いを断らない二人であった。
つづく
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昨年2016の紅葉ガールの写真でございました。
(ちなみに歴代紅葉ガール′15はこちら。′14はこちら
この日は天候不良やら
おみくじで『凶』やら不測の事態やらで疲弊したことが思い出されます。
一方それを良い思い出に変えてくれるのもまた写真の素敵な力だと思います。
何はともあれ記憶力が弱いので、写真を後に見るというのはまた新鮮に楽しめます。