その日“サク子”(98話、店外編21ほか)の元に慌ただしく“ヒビン”(97話ほか)が駆け込んできた。
「大姉様(サク子のこと)!ツタマモ姉様が帰ってきました!」
ヒビンの後ろからひょっこりと現れたのは、小柄で童顔ではあるが
明らかにそれぞれに姉妹関係であろう顔立ちのこけし娘であった。
彼女は少しためらった後開き直ると、子供っぽいわざとらしい感じで元気に挨拶をした。
「あのね!ツタマモだよぉ!ただいまサク子姉さん!ヒビンも元気そうね!」
かつて『あのね!ツタマモ、ちょっと出かけてくるよぉ!』と、あの名子役“芦田愛菜”ちゃんのごとく、
舌足らずに言い残してそれきり姿を消していたツタマモ。
「何が『あのね!ツタマモだよぉ!』ですか。あなたのことだからあえて探しはしなかったけど、
いい加減その癖は直してくれないものかしら。」ため息をつくサク子。
「ええっ!ツタマモ姉さん、まさか本当に結局そういうことなんですか?!」
「うっ・・、ハイハイそうですよ!子供に扮して様々な特典を満喫してましたよ!」
どうやらツタマモはその少女っぽいルックスに自負があるらしく、それを利用して、
子供向けの割引や特典のある催しを見つけると、つい参加してしまうという変な癖を持つのであった。
「ツタマモ姉さん、実際はもう結構な歳じゃないですか。そろそろよしましょうよ。」
「だって、若く見られたいじゃない!私は常に自分を磨いているのよ!バレないと嬉しいし!」
「若くって・・・、子供は行きすぎですよ!」
そんなやり取りの中、ツタマモはちらりと時計を見るとハッと我にかえる。
「というわけで・・・、あのね!ツタマモ、スイーツ食べ放題(子供半額)に行ってくるよぉ!」
再び舌足らすに子供っぽく言い残して去っていくツタマモ。
この姉妹の奇行をため息と共に再び見送ったサク子とヒビンであった。
○渾名:ツタマモ(弥治郎系)
○工人:蔦衛
=====================
今更ながらですが、私はお話上のこけしの姉妹関係を、
工人さんの家系(師弟・親子・兄弟姉妹)に沿って位置付けて妄想しています。
デザインによっては妹分より若作りなお姉さんもおり、キャラ設定も複雑になってきますが、
こけしのバックグランドを知ることによる楽しみの一つでもあります。
ツタマモの首には買った時のタグを、何やら可愛いのでそのままつけています。
「大姉様(サク子のこと)!ツタマモ姉様が帰ってきました!」
ヒビンの後ろからひょっこりと現れたのは、小柄で童顔ではあるが
明らかにそれぞれに姉妹関係であろう顔立ちのこけし娘であった。
彼女は少しためらった後開き直ると、子供っぽいわざとらしい感じで元気に挨拶をした。
「あのね!ツタマモだよぉ!ただいまサク子姉さん!ヒビンも元気そうね!」
かつて『あのね!ツタマモ、ちょっと出かけてくるよぉ!』と、あの名子役“芦田愛菜”ちゃんのごとく、
舌足らずに言い残してそれきり姿を消していたツタマモ。
「何が『あのね!ツタマモだよぉ!』ですか。あなたのことだからあえて探しはしなかったけど、
いい加減その癖は直してくれないものかしら。」ため息をつくサク子。
「ええっ!ツタマモ姉さん、まさか本当に結局そういうことなんですか?!」
「うっ・・、ハイハイそうですよ!子供に扮して様々な特典を満喫してましたよ!」
どうやらツタマモはその少女っぽいルックスに自負があるらしく、それを利用して、
子供向けの割引や特典のある催しを見つけると、つい参加してしまうという変な癖を持つのであった。
「ツタマモ姉さん、実際はもう結構な歳じゃないですか。そろそろよしましょうよ。」
「だって、若く見られたいじゃない!私は常に自分を磨いているのよ!バレないと嬉しいし!」
「若くって・・・、子供は行きすぎですよ!」
そんなやり取りの中、ツタマモはちらりと時計を見るとハッと我にかえる。
「というわけで・・・、あのね!ツタマモ、スイーツ食べ放題(子供半額)に行ってくるよぉ!」
再び舌足らすに子供っぽく言い残して去っていくツタマモ。
この姉妹の奇行をため息と共に再び見送ったサク子とヒビンであった。
つづく
○渾名:ツタマモ(弥治郎系)
○工人:蔦衛
=====================
今更ながらですが、私はお話上のこけしの姉妹関係を、
工人さんの家系(師弟・親子・兄弟姉妹)に沿って位置付けて妄想しています。
デザインによっては妹分より若作りなお姉さんもおり、キャラ設定も複雑になってきますが、
こけしのバックグランドを知ることによる楽しみの一つでもあります。
ツタマモの首には買った時のタグを、何やら可愛いのでそのままつけています。
コメント
コメント一覧 (2)
↑諜報部員でもそんなにマメな気性ではない、という設定のSAIKICHIさん、○○リ候補到来♪~とご機嫌?…ツタマモちゃん、まんまと彼女の口車にノセられてしまうのか…!?
故・衛氏作のこけしもアノ「栄治系列+作者独自の解釈」な風貌はしっかり受け継いでいますが、全体から受ける感じは養父・作蔵のものとは明らかに違いますね。このコは昭和30年代頃の作でしょうか。上手く云えませんが「高度成長を予知させるかのような明るさ(輝き)を見る者に感じさせる」やうな雰囲気に思えます。
蔦ファミリーが大好きなのですが、なかなかお目にかかることが無く、さらに好みのタイプ(黒髪おかっぱ型)となるとそうそう出会いがありません。ツタマモは小寸ながらその辺バッチリでした。こけっとりさんのおっしゃるように、新しい時代の女の子のムードが、その微笑むようなタレ目に反映されている気がします。