年末のこと、遠刈田温泉にいるクラブこけしオーナーから店に伝言が入っていた。
『明日、凄い行動力のある娘を連れて帰るからミナオちゃんミズキちゃん4494話ほか)によろしく!
事務処理力の高い二人は店の雑務をこなしているが、その業務軽減を期待し楽しみにしていた。
その時、店に二人の見知らぬこけし娘が現れ挨拶を始めた。
豆タンクとミズキ
「初めましてっす!豆タンクっす。ミナオさんとミズキさんっすね。お世話になるっす!」
「え!?誰?あ、もしかしてオーナーの言ってた、あれ?でも明日じゃ・・・?」
小振りでガッチリとしているが健康そうな彼女からは、正に『豆タンク
といった活力が漲っている。
「ハイっす!オーナーとチンタラしてても仕方ないんで先に来ちゃったっす!」
「何ていうフットワークの軽さ!これは期待できるわねミナオちゃん。」
「ホントねミズキちゃん。でもまずは皆に紹介して回らなきゃね。」
「もう一通りしてきたっすよ!さあ、早速仕事にかかりましょう!何からやるっすか?」
「凄い行動力だわ!ミズキちゃん、きっとこれで私達もやっと・・・!」
店の大所帯化で事務処理に疲弊していた二人の、豆タンクの行動力への期待は頂点に達した。
「じゃあね、じゃあね、豆タンクちゃん、まず勤務表の組み方から教えるわ!
ウチはシフト制だから、まず皆の希望休を聞いて、公休日数を数えたらエクセルで・・・って、
あれ?どうしたの豆タンクちゃん?」
ミナオの説明を聞くうちに豆タンクは何やらフラフラし始める。
「そのー、自分、座学はどうにも・・・ああ、目が回るっす。」
「ええっ!座学って、そんな大した事じゃないわよ?!」
「自分、肉体派っす。出来ればそういった内容で・・・。」
落胆の色が隠せないミナオとミズキ。
「・・・じゃあ、とりあえず洗濯でもしよっか。」
「ハイっす!洗濯は得意っす!」
洗濯にかかる豆タンク、その手際は鮮やかであった。
ミナオとミズキはオーナーの使えなさを呪うも、豆タンクの行動力には目を見張るものがあり、
徐々に事務的方向にも能力を伸ばそうと教育中だという。
つづく
豆タンク
○渾名:豆タンク(遠刈田系)
○工人:
桜井良雄
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初の遠刈田温泉、そして『みやぎ蔵王こけし館』にも行ってきました!
諸々
またの機会に触れていきますが、とても良かったです。
そこで出会ったのが桜井良雄工人のこのこけし。
黄色やオレンジも使った華やかな色使いと、
もっちりとした福々しい作風の工人さんです。
私の勝手な妄想位置付けですが、『働き者』系のこけしです。