バラの花が満開ということで、やって来たのは鎌倉文学館。
クラブこけしのオーナーは、店のこけし娘“アイス(29話)”を相手に写真撮影に奮闘していた。
「どうかね、アイスちゃんの胴模様と同じバラが満開なのだよ!」
「撮影付き合ったらアイスおごってくれるんですよね!」
その名の通り無類のアイスクリーム好きの彼女である。(雪印の『スノー坊や』に似ている)
「しかし、なかなかアングルが・・・。アイスちゃんの高さとバラや建物の位置がどうにも・・・。」
「まだですか?ハーゲンダッツおごって下さいよ!」
「はいはい・・・、上手い立ち位置は無いものか・・・。高さが合わないのだよ・・・。アイタタッ、棘が・・・。」
「早く早く!ガリガリ君じゃダメですからね。」
被写体の高さが合わずアングルを決められないオーナーは、終にアイスを片手で持ち上げ写真を構えた。
文学館
「あっ!!オーナー!それは禁じ手よ!!こけしは風景に置くのがコンセプトなのに!!」
「すまん!アイスちゃん!
もうこれしか手が無いのだよ!」
「そんなひどい!私の時だけ手を抜くなんて!許せない!!」
「ではどうしたら許してくれるかね。」
「じゃあ、レディーボーデンのパイントサイズ(473ml)おごってくれますか?」
「う、うむ、そんなことで良いのならば。」
「いやっほ~い!さあさあ早く撮って買いに行きましょう!!抱えてたっぷりアイスが食べれるわ!」
「・・・、写真へのこだわりはその程度だったかね・・・。」
アイスの憤慨は単にアイスクリームのグレードアップを図る為の演技とわかり、
少し寂しくなるオーナーであった。
つづく
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どうにもこうにもこけしの置き場が無く、
とうとうこけしを持つという禁じ手(勝手にそう決めてます)を使ってしまいました。
フレーム外には手(流血)が隠れています・・・。
ともあれ、石山三四郎型のこのこけしとバラを一緒に撮影するという夢が
一応は達成されました。文学館のバラも見事なものでした。