この度、京都旅行にやって来たクラブこけしオーナーと、店のこけし娘達。
伏見稲荷1
千本鳥居で有名な伏見稲荷大社では、“しょう子”(56話)と“大宮ちゃん”(51話)が話し合っていた。
2人とも、店では皆の和を取り持つような立ち位置の真面目な娘である。
伏見稲荷2
「ねえ、しょう子ちゃん。私たちってお店でも結構地味な方だよね。」
「そうね大宮ちゃん。でも裏を返せば、他の問題な娘達と違って真面目で優秀だってことよ!」
「そうね、そうよね。この奥ゆかしい京都にもそんな私たちがお似合いよね。」
「そうそう、この千本鳥居の静謐なたたずまいに似合うなんて、さすが私たちよ!」
何かとストレスも溜まるようで、会話の端々に自画自賛を織り交ぜ納得しあう二人である。
「でも本当は鳥居の内側で写真撮りたかったよね、しょう子ちゃん。
ここって、2通りある鳥居道の中州みたいなところだよね。」
「仕方ないじゃない。大宮ちゃんも見たでしょこの観光客の多さを。
もうここは外国よ!日本人いないくらいよ!鳥居の内側なんて無理よ!」
「で、この中州でひっそり撮影か・・・、なんだか私達らしいね・・・。」
「大宮ちゃん!ネガティブになっちゃダメ!
私たちはこの中州という他の観光客の和を乱さない場所を、あえて選んだのよ!」
「そうね、そうよねしょう子ちゃん。和は大事だもんね。」
お話でもその真面目さ故か話題に上ることが少なかった2人。
これまで頑張って来たそんな2人へのご褒美として、中州になってはしまったが、
京都観光の目玉スポットでのモデルに抜擢してあげたオーナーなのであった。
つづく
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伏見稲荷大社、初めて来ましたが、こんなに外人さんが多いものかとたまげました。
東京も外人さん増えたなと思っていますがその比ではありません。
コソコソこけし写真を撮っていると、「Oh! コケーシ!」と言って撮影に参加する外人さんも。
それはそれで、なかなか通な方だとは思いました。