クラブこけしオーナーの年末恒例温泉旅行で、やってきたのは福島県飯坂温泉の鯖湖湯であった。
鯖湖1
ついて来たこけし娘は、キナキナ(17話ほか)、おしん(41話ほか)、アサイ(42話ほか)である。
日々、『女子力』なるものの研鑽に余念の無いアサイがウキウキと皆に言う。
鯖湖2
「女子旅よ!キナキナちゃん、おしんちゃん、女子旅だね!なんか女子力上がるね!!」
「うん・・・、まあ、温泉旅行だね。ところでおしんちゃん、オーナーは?」
「誰かスカウトに行くとか言ってどこかに行っちゃったけど。」
「ちょっと二人とも、オーナーなんてどうでもいいわ。女子旅よ!女子だけで楽しみましょ!」
アサイは憧れだった『女子旅』でテンションが上がり、『女子』を連発するのであった。
「ほら、猫もいるよ!猫ってなんだか女子力上がるよね!『女子猫』ね!」
「いや、あれオスだよ。」キナキナが冷静に言う。
「それに『鯖湖湯』だなんて、何だか女子のトキめく個性的な響きよね!もういっそ『女子湯』でよくない?」
「なんだか女湯みたいになっちゃうよ。一応男湯もあるんだしさ。」おしんも冷静に言う。
「もうっ!二人とも!!女子力を上げて、もっと女子旅を楽しんでよ!!」
キナキナもおしんも旅行は楽しんでいるが、アサイの言うところの『女子力』の定義が良く分からない。
「アサイちゃん、その、『女子力』とか『女子~』って、そもそもどんなニュアンスなの?」
「う、うぅ~ん、それはつまり・・・そのー、もう!!細かい事言わないで!私達が楽しければいいのよ!」
結局良く分からなかった二人だが、アサイの熱意に押され細かい事は気にしないと決めるのであった。
「分かったわアサイちゃん!じゃあ、あの女子猫を撫でて、女子湯に浸かり、
その後は女子飯を食べて、夜は女子枕投げをしようね!」
「そうよ!その調子よ二人共!女子力上げていくわよ!!」
こうしてこけし三人娘は女子旅を大いに楽しみ、一方のオーナーも現地スカウトが上手く行ったようで、
それぞれに満足のいく年末となったのであった。
つづく
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佐々木覚平工人作の三人娘、セットで並べると、
おじさんが割って入れない程の女子っぽい結束力が出ます。
実は他のこけしも持って行っていたのですが、絵的にはじかれてしまいました。
ともあれ、女子の元気の良い社会は良い社会だと思っております。
鯖湖湯、熱かったけどとても良かったです。
ゲットした例のご当地こけしも遠からずご紹介いたします。