クラブこけしの“ゆさこ”(1話ほか)と“ナオシ”(25話ほか)が、
新年早々店の玄関先で誰かを待っている様子である。
「ビリケンさん(79話)、今年もくるのかな~。またナデておきたいなぁ。」お腹をさすりつつ言うゆさこ。
「うーん、そんなに都合良く来るかしらね。」ナオシもまた苦しげな表情である。
正月にもちを食べすぎた二人は、ビリケンさんのお腹を撫でて、胃のもたれを取りたいと思っている。
そんな二人の前に果たして現れたのは、化粧が濃い目のオカメ顔をしたこけし娘であった。
ササ子とナオシゆさこ
「ん、なんだか福笑いみたいなのが来たね。」失礼な事を口走るゆさこ。
「ぷっ、ホントだ。福笑いね。凄いアイメイクだわ。」
同調し噴出すナオシの元に、クラブこけしのもっふんママ(3話ほか)が駆けつけ、ナオシをつねり上げる。
「イタイイタイ!ちくしょう、最初に言ったのゆさこじゃん!」
「うるさいもふ!高名なメーキャップアーティストの“ササ子”さんを前に福笑いって・・・ぷっ・・・。」
「ババアもツボってるじゃん!」
「ち、違うもふ!アンタはササ子さんに謝るもふ!!」
そんなドタバタにもにっこりと微笑み、ササ子が言う。
「まあまあママさん、よろしい事よ。今日はお正月企画『こけしのメーキャップ術』講義にお招き頂き、
ありがとうございます。頑張って皆に伝授いたしますわよ!」
店の娘達の女度を化粧で上げて売り上げに結び付けようと、ママが今年の正月企画で呼んだのは、
こけし界のメイクの魔術師“ササ子”であった。本人の化粧の濃さはさておき、腕は確かな彼女である。
「じゃあ、ゆさこちゃんにナオシちゃんだっけ?二人にはアシスタントをお願いしようかしら。」
こうして始まったササ子のメーキャップ術講義は、店の娘達に大変好評の内に進んでいった。
「と、言うわけで皆さん!化粧で女はこんなにも変われるのよ!
じゃあ最後に失敗例を紹介しておくわね。二人ともいらっしゃい!」
現れたのは、正にオカメ顔の福笑いのように化粧を施されたゆさことナオシであった。
二人を見て皆が爆笑する中、クラブこけしのお正月は平和に過ぎていくのであった。
根に持つタイプの様であったササ子であるが、
その後もちょくちょく店に来ては娘達にメイクの指導をしているのであった。
つづく
ササ子
○渾名:ササ子(津軽系)
○工人:笹森淳一
=====================
久しぶりの本編でしたが、ご紹介したのはお正月ということで、
なんとなくおめでたいお顔立ちの笹森淳一工人のこけしでした。
目元はアイシャドウばっちりメイクで、なかなか色っぽいものの、
何ともずんぐりとしたボディバランス・・・。
化粧だけは得意です!的なこの存在感が愛らしい一本です