クラブこけしのオーナーと愛人のお忍び土湯温泉旅行に、クラブこけしの赤マント(76話他)が付いてきた。
『大人の女』に憧れる赤マントは、故郷土湯温泉の姉様方からアドバイスの聞き込みに励んでいた。
土湯1
「そうねえ、大人の女ねぇ。どうしたらいいかしら。」
「カフェじゃない?それもアンティークカフェ。そこでくつろいでこそ大人の女じゃない?」
「あと大人の女と言えば『ハンサムウーマン』よね。」
「赤マントちゃん、結論が出たわよ!会津若松のアンティークカフェでくつろぎなさい!
そしてあなたも『八重の桜』になってらっしゃい!ハンサムウーマンこそ大人の女よ!!」
的を得ているのか怪しい、かつ旬を逸したアドバイスだが、しごく納得したらしい赤マント。
「あ、ありがとうございましゅ姉様方!」

こうしてオーナーは赤マントにせっつかれ、土湯温泉から会津若松のアンティークカフェにやって来た。
注文したケーキにがっつく赤マント。
「うまっ!ケーキうまっ!とまらないでしゅ!」
愛人が微笑み赤マントに言う。
「大人の女はもっとくつろいだムードをカフェでは醸すものよ。ハンサムウーマンを目指すんでしょ?」
「そうしたいんでしゅが・・・、ケーキうまっ!紅茶渋っ!ケーキうまっ!」
ハンサムウーマンとは何なのかはさておき、赤マントを微笑ましく写真に収めたオーナーであった。
土湯2
つづく
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土地柄の伝わらない写真で恐縮ですが、そんなルートの旅行でした。
当時、震災の影響で活気に陰りのあった土湯温泉。
こけしパワーでの盛り返しを願っております。
『とあるこけし屋の姉様方』の真ん中の斉藤
太治郎工人の作、素敵でした。
喫茶店は会津若松の七日町通りの『三番山下』さん、一応情報まで、これも素敵でした。
そして当時、町中に『八重の桜』のポスターでした。