その日、クラブこけしに突然やって来たこけし娘がいた。猫目の強気そうな娘である。
ズカズカと店に入るなり、その娘は高飛車な態度で言い始めるのであった。
「ふむ、ここがクラブこけしね。落ち着く所じゃない。しかし喉が渇いたわね。これ!誰か茶を持て!!」
いきなりの態度のでかさに聞き捨てならぬと、やってきたのはナオシ(2571話ほか)である。
ヒビン様と皆
「ちょー待て、ちょー待て。いきなりアンタ何様なのよ。お前に出す茶などないわよ!」
「ム!“アンタ”とか“お前”とか失礼ね。私のことはヒビン様とお呼びなさい!」
「知るか!気に食わないわ。出てってよ!」
そしてヒビン様とナオシはもみ合いになり始める。
「き、貴様、この私に向かって・・・、これ!ツタフミはおるか?今日はここにおると聞いているぞ!」
その日ツタフミ(4584話ほか)は確かに赤んぼ先生(43話ほか)と共に、出張講義で店に来ていた。
もみ合いのざわつきと、ヒビン様の呼ぶ声を聞きツタフミがやってきた。
「あぁ!ヒビン姉様!なんでここに!!」
「これツタフミ!そんなことよりこの者を何とかせよ!無礼であるぞ!」
ツタフミは自分が謝りつつ何とかナオシをなだめ、ひとまず場を落ち着かせた。ナオシが聞いてくる。
「ちょっとツタフミちゃん。誰なのよこのヒビンとか言ってる奴は?」
「えぇ、私の姉様なのですが、いつも大姉様と一緒なせいか、つられて態度がでかいというか・・・。」
「ナオシとやら。私をヒビンと呼び捨てにして良いのは大姉様だけよ。つつしめ!」
再び食って掛かろうとするナオシをツタフミはなだめつつ、ヒビン様に恐る恐る尋ねた。
「あの、ヒビン姉様。確か大姉様と諸国漫遊の旅をしていたのでは・・・?」
「うむ、その通り。そして近くに来たから、お前を訪ねて少し寄ってみたのよ。」
ヒビン様の言葉を聴き、それまでのやり取りを遠目に見ていた
赤んぼ先生ともっふんママはハッと目を合わせ、顔色を変え始めた。
「と言うことは、その大姉様も近くに来ているでちか?!えらいことでち!もっふんママ!!」
「もぶっふ!!そんな急に何の準備もないもふよ!誰か茶菓子!茶菓子買ってくるもふ!」
慌て始めた者たちを見て満足そうにニンマリするヒビン様。そして店の入り口に向かって言う。
「大姉様!それではそろそろお入りください!」
そして扉はゆっくりと開き始めた。大姉様とはいったい?また引張ってすいません。乞うご期待。
つづく
ヒビン様
○渾名:ヒビン様(弥治郎系)
○工人:蔦文男
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蔦家のこの特徴的な猫っぽいニャパっとした顔、大好きです。
“ヒビン様”というのは、先日まで私が楽しく見ていた韓流ドラマ『トンイ』の役どころで、
韓国王朝の王妃様だった人ですが、その役とルックスが好きだったんですよ
(*ノ▽ノ)
そしてこのこけしに顔が激似だったのでそのまま渾名に。
ヒビン様の写真も隣に載せたいのですが、色々問題がありそうなので・・・。
暇な方は“ヒビン様”で画像ご検索ください。「似てねーよ。」となるかもしれませんが。
さておき次回“大姉様”、ご期待ください。