その日もクラブこけしのタジ子(59話)とキイチ(9話、59話ほか)が売上げを競っての言い合いをしていた。
「ちょっとキイチ、あんた化粧濃い分、もう少し隅っこにいてよ。景色がケバケバしくてしょうがないわ。」
「うるさいわね。タジ子こそ私の客の会話にフワフワっと入ってくるのやめてよ。出しゃばり過ぎよ。」
二人は仲は悪いが、仕事に対しては情熱的なのである。
そんな言い合いをしている折、一人のこけし娘がクラブこけしの面接にやってきた。
「御免下さい。面接に来たギュンギュンです。チーママはいらっしゃいますか?」
その娘を見たタジ子とキイチはギョッとして言い合いを止めた。というのも、その娘の眼付きや、
眉毛の角度からは尋常ではない気合いがほとばしっていたからである。
ちなみにそのギュンッとした眉毛から、名を“ギュンギュン”と言われるようになったらしい。

(ちょ・・・ちょっとタジ子、ものすごい気合いの入った娘が来たわよ。)
(そ・・・そうね・・・。あの眼付き、早速私達に宣戦布告してるじゃない・・・。)
もちろんギュンギュンにそんな意図はない。人見知りな彼女は頑張って二人に笑顔を向けた。
(キャー!!見たタジ子、今の不敵な笑み!殺気すら漂っているわ!)
(うん、あの眼。明らかに『首を洗ってまってろ』って言っているわよ!)
(凄い新人が来たものね・・・今後の売上げ争いにも波乱が起きそうだわ。)
戦々恐々とする二人をよそにチーママがやってきた。
「あら、ギュンギュンちゃん待ってたわよ。採用は決めてるけど、一応面接しましょうか。」
チーママに連れられて行くギュンギュンは、緊張から顔を赤らめ、
立ち去り際にタジ子とキイチに精いっぱいの笑顔で会釈をしていった。
(タジ子!!あの娘、もう私達への怒りで真っ赤に上気しているわ!私達まだまだ甘いのよ!)
(あの、『せいぜいガンバレよ』的な会釈!もう余裕なんだわ。私達ももっと気を引き締めないと!)
そんな一連の光景をずっと後ろで見ていたのはギイチ(37話、55話ほか)であった。ギイチは思う。
(あの娘、私と同じ見た目で過大評価をされるタイプだわ・・・。気が合いそう・・・。)
同じ悩みを持つものの匂いを感じ、ギイチとギュンギュンは仲良くなるのだが、
実情を知らぬ者には二人の話す光景はプロフェッショナル同士の会話的オーラが出て見えるという。
ギュンギュンは実は恥ずかしがり屋であることを知ったのち、タジ子やキイチも彼女と打ちとけるが、
それでも彼女の気合い顔には未だにドキドキしてしまう二人らしい。
古土湯の雰囲気を持つという、岳温泉は大内家のこけし。
確かに全体のパーツは素朴な味わいといえるかもしれません・・・が!!
この強烈な表情、大内慎二工人独特なものかもしれませんが、すごい気合いです。
当初、『kokeshi book』(cochae著)に似たような表情のものを見たときは、
可愛くなさNo1こけしだったのですが、約1年半その思いが熟成した結果、
その表情に勝るとも劣らぬこのこけしを高円寺フェスで見付けた時、
もう目が離せませんでした。
陰極まりて陽になるみたいな感じですかね。(意味違うか)
「ちょっとキイチ、あんた化粧濃い分、もう少し隅っこにいてよ。景色がケバケバしくてしょうがないわ。」
「うるさいわね。タジ子こそ私の客の会話にフワフワっと入ってくるのやめてよ。出しゃばり過ぎよ。」
二人は仲は悪いが、仕事に対しては情熱的なのである。
そんな言い合いをしている折、一人のこけし娘がクラブこけしの面接にやってきた。
「御免下さい。面接に来たギュンギュンです。チーママはいらっしゃいますか?」
その娘を見たタジ子とキイチはギョッとして言い合いを止めた。というのも、その娘の眼付きや、
眉毛の角度からは尋常ではない気合いがほとばしっていたからである。
ちなみにそのギュンッとした眉毛から、名を“ギュンギュン”と言われるようになったらしい。

(ちょ・・・ちょっとタジ子、ものすごい気合いの入った娘が来たわよ。)
(そ・・・そうね・・・。あの眼付き、早速私達に宣戦布告してるじゃない・・・。)
もちろんギュンギュンにそんな意図はない。人見知りな彼女は頑張って二人に笑顔を向けた。
(キャー!!見たタジ子、今の不敵な笑み!殺気すら漂っているわ!)
(うん、あの眼。明らかに『首を洗ってまってろ』って言っているわよ!)
(凄い新人が来たものね・・・今後の売上げ争いにも波乱が起きそうだわ。)
戦々恐々とする二人をよそにチーママがやってきた。
「あら、ギュンギュンちゃん待ってたわよ。採用は決めてるけど、一応面接しましょうか。」
チーママに連れられて行くギュンギュンは、緊張から顔を赤らめ、
立ち去り際にタジ子とキイチに精いっぱいの笑顔で会釈をしていった。
(タジ子!!あの娘、もう私達への怒りで真っ赤に上気しているわ!私達まだまだ甘いのよ!)
(あの、『せいぜいガンバレよ』的な会釈!もう余裕なんだわ。私達ももっと気を引き締めないと!)
そんな一連の光景をずっと後ろで見ていたのはギイチ(37話、55話ほか)であった。ギイチは思う。
(あの娘、私と同じ見た目で過大評価をされるタイプだわ・・・。気が合いそう・・・。)
同じ悩みを持つものの匂いを感じ、ギイチとギュンギュンは仲良くなるのだが、
実情を知らぬ者には二人の話す光景はプロフェッショナル同士の会話的オーラが出て見えるという。
ギュンギュンは実は恥ずかしがり屋であることを知ったのち、タジ子やキイチも彼女と打ちとけるが、
それでも彼女の気合い顔には未だにドキドキしてしまう二人らしい。
古土湯の雰囲気を持つという、岳温泉は大内家のこけし。
確かに全体のパーツは素朴な味わいといえるかもしれません・・・が!!
この強烈な表情、大内慎二工人独特なものかもしれませんが、すごい気合いです。
当初、『kokeshi book』(cochae著)に似たような表情のものを見たときは、
可愛くなさNo1こけしだったのですが、約1年半その思いが熟成した結果、
その表情に勝るとも劣らぬこのこけしを高円寺フェスで見付けた時、
もう目が離せませんでした。
陰極まりて陽になるみたいな感じですかね。(意味違うか)
コメント
コメント一覧 (2)
赤んぼ先生「君もやはりそう感じていたでちか。確かに、私の講義より即時性のあるモノに出会えるきっかけを作ってあげたいでちね。…ギイチちゃんは、キヨ子先生の内弟子になって『伝統的な日本家屋での立ち居振る舞い』やら『宮城県内のこけしの生産と流通の歴史』やら、幅広い知識を伝授して貰うと好いかも知れないでち。ギュンギュンちゃんはハニカミ癖を直しに『モデルクラブ』へ一週間出張修業…このようなコトを、今度ママに提案してみようかと思っているでちよ」
ツタフミ「まァ!そんな素晴らしいコトを既に考えていらしたなんて…(矢っ張り先生は凄いわァ…)そのあたりに、件の双子ちゃんを仲間入りさせる、というのは…?」
赤んぼ先生「わっ!…流石にそれはキヨ子先生やゆき子姉さんでもお手に余るでち!!…もっと強力な助っ人が必要でち!(汗汗)」
キヨ子「ナンだか今日は、矢鱈とくしゃみが出ること…きっと赤んぼ君達が何か目論んでるのネ(ニコニコ♪)まァ何が来たって大概のコトは大丈夫、ですわよ♪♪」
否定してしまえばそれまでなのですが、なんとか期待に答えようと
努力をしたい所のものでもあります。
ただ、それまでのイメージも邪魔してか、その努力も影でこっそりと行い、
あまりジタバタしてるのを見られたくないのが、カッコ付けの心情かもしれません。
こっそりキヨ子先生みたいな立ち位置の人にに色々教わりにいくのが、
確かにギイチにはいいかもしれませんね(*^-^*)
その点、1号、2号の双子あたりは、最近何かとうるさい体罰を交えながら、
人前も気にせずにビシビシいきたいところですね。
もっふんママがナオシをつねり上げるように、
ゆさこにもつねり上げてもらいましょう。もうやってるかもしれませんが。
それでもダメなら、やっぱりキヨ子先生になってしまうかもしれません。
結構スパルタ教育もお手の物だと言う噂ですよ。