クラブこけしではナオシ(25話34話ほか)と、こもっふん(27話ほか)が相談をしていた。
「こもっふんよ。私は明日の休みに、遂に表参道へ行ってみようと思うのだけど。」
「ええっ!ナオシ姉ちゃん、いつものパルコじゃないの?」
「うん、私もそろそろ、遊びもおしゃれも1ランク上げてみようかと・・・。」
「あの、生き馬の目を抜くオシャレタウン表参道よ!?田舎出のお姉ちゃんには無理よ。」
「私もその辺に不安があるのよ。だから、あんたも一緒に行こうかって誘っているのよ。」
「無理無理!恐いよ!それに、ナオシ姉ちゃんも新たな遊び癖が付くからやめて。パルコでも行っててよ。」
そんな二人のやりとりを聞いていたのは、モデル事務所からお使いで来ていた“委員長”であった。
学生時代は常にクラス委員を務めていたという、仕切り好きのこけし娘である。
おせっかい過ぎると言う声もあるが、面倒見の良い彼女は二人の会話に割って入ってきた。
委員長とナオシこもっふん
「それなら、私が案内するわよ!二人とも、明日午後1時に原宿駅で待ち合わせよ!」
突然の申し出ではあったが、渡りに船という事で喜んで提案を受け入れたナオシとこもっふんであった。

翌日、ナオシとこもっふんが原宿に着くと、そこには『表参道ツアー』という旗を掲げた委員長が待っていた。
「さあ、二人ともこの旗を目印についていらっしゃい!レッツゴー!!」
そう言って喜々と歩き出す委員長御一行を、周りの人々は奇異の目でみている。
「ちくしょう!何これ、何の罰ゲームよ!!」と旗を持つ委員長につっこむナオシ。
「うう・・・ナオシ姉ちゃん、さすがに恥ずかしい・・・。」赤面してうつむくこもっふんであった。
「どうしたのよ二人とも、安心して満喫して頂戴!迷子にならないようにこの旗はちゃんと追うのよ。」
親切心で一杯の委員長は二人の思いには全く気が付いていない。
しかしながら、委員長の段取りは大変手際も良く、裏原宿からキャットストリート、青山方面へと、
お茶も交えながら素敵に表参道周辺を巡っていくのであった。
寄る店には事前に連絡まで入れていたらしく、様々なお得サービスも色々あったようである。
最後に表参道ヒルズのとあるお店に着くと委員長が言った。
「さあ、今日のツアーの目玉特典、『お好きなシュシュをプレゼント』よ!このお店で選んで頂戴!」
「ええ!!憧れのお洒落シュシュ・・・!いいの、ほんとにいいの?」感激するこもっふん。
「よかったね、こもっふん。1日恥ずかしかったけど、それなりに来たかいがあったわ。ありがとう委員長。」
「どういたしまして!また来るときは一声かけて頂戴ね!」
「うん!!」とシュシュを手に小躍りするこもっふんを横目に
(このツアー形式は2度とゴメンだわ。次は一人で来よう。)と思うナオシであった。
つづく
委員長
○渾名:委員長(土湯系)
○工人:佐藤三起子
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土湯系こけしにまださほど魅力を感じていなかった頃、
比較的とっつきやすい感じがあったのがこのこけしです。

顔立ちもくせが少なく優等性をいったイメージを受けました。