“ママ”となりクラブこけしを取り仕切るようになったもっふんママ。
店の面子を見回してもふぅとため息をつく。
(ゆさこちゃんは元気だけは良いのだけど・・・。ボクッ娘の愛想はもっと修行が必要だし・・・。
下駄番はあくまで下駄番だし・・・。私は各方面への営業でお店にいないことも多いのに、
この娘らではあまりに心もとないわ。)
もふぅもふぅと思案するママ。
(あの娘に現役復帰をお願いしてみようかしら)

後日、鎌倉のとある小さな古本屋に足を運んだもっふんママ。店主と話し込んでいる。
「もふぅ、あなたもうお店で働く気は無いの?」
「前の料亭をたたんでから、なんだか気が抜けてしまって・・・。
こうして古本に囲まれて細々しているのがとても落ち着くのです・・・。」
静かな口調の中にあふれる気品にもっふんママは確信する。
「あなた!もふっ!だめよそんな事じゃ!こんなとこで燻ってはもったいないわ。
もうひと花私のお店で咲かせてちょうだいもふぅ!あなたを必要としている娘たちもいるのよふぅ!!」
もっふんママにあまりにもふもふ言われ、二つ返事でオーナー面接をする運びとなった。

面接日。「オーナー、この娘なんだけどどうかしら。今うちに必要な娘もふぅ。」
自信たっぷりの紹介を聞きながらオーナーがふるふるしている。
そして、カッと目を見開き、「チーママじゃあぁ!即採用じゃぁぁ!!」
叫ぶオーナー。いたく気に入った様である。
ゆさこも「チーママ、チーママ」とはしゃいでいる。
「チーママか・・・やるだけやってみますわ。」
歓待を受け、再び静かにスイッチの入るチーママだった。
つづく
チーママ
渾名:チーママ(作並系)
工人:鈴木昭二
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既にお亡くなりになった工人のものとして初めて入手したのが、この鈴木昭二氏の胞吉型でした。
大変素敵なこけしだと思う一方、「もうお父さんは亡くなってしまったのね・・・。」と
しんみりとこけしをみながら思ったものでした。
そんな思いがストーリーにも表れています。
今でもそういったこけしの優しいお顔立ちを見るとそんな思いに駆られます(T-T*)