こけしブログ クラブこけし物語

クラブこけし物語と題したストーリーによって 所有するこけしを紹介

昨年末の事、クラブこけしオーナーは念願であった飛騨・高山へとやってきた。
ついてきたのは、富士額もり子よう子の津軽3人娘である。
伝統的街並みの残る高山市内はインバウンドの観光客で大賑わいであった。
高山1
「何この外国人の量は!?芋洗い状態じゃない!上海?ハノイ?何なのもり子ちゃん?」
「本当ね富士額ちゃん。最早日本語が聞こえてこないわ。」
「浅草とか大阪とか行けばいいのに、なぜ岐阜なんかに?皆どれだけ通なのよ!」
「よう子ちゃんそれは岐阜に失礼よ、でもオーナーも岐阜は初めてなのよね?」
「ていうかオーナーちゃんと写真撮ってよ。そんな影からコソコソと!」
「そうよそうよ。ホント小さい男ね。ちゃんと金○マついてるのオーナー!」
「ヤダよう子ちゃん!そんな言葉、はしたないわよ。ウフフフッ!」
津軽娘たちが興奮気味に、多少言葉が過ぎながらも観光を楽しむ一方、
あまりの混雑と外人に気後れし、堂々と写真も撮れないオーナーは音を上げる。
「ダメである。ここでは上手く撮れんのだよ。ちょっと場所を変えてもいいかね。」
一行は通りを何本か移動し、多少落ち着いたエリアへと至った。
「よし、ここなら何とか行けそうである。さあ、女子達そこに皆並びなさい。」
「まったくそんなだからオーナーの腕はいつまでたっても・・・」
オーナーへの不満を口にする津軽娘達の頭上から、俄かに話しかける声があった。
高山2
「高山へようこそお嬢さん方。」
「キャッ!びっくりしたわ。お狸様、喋れたんですね。」
「いかにも。観光はお楽しみかな?しっかり高山を堪能していきなされ。」
「流石はお狸様。オーナーと違って頼もしいわね。」
「そりゃそうよ富士額ちゃん。見てみなさいよこの金○マ。桁違いよ。」
「だからよう子ちゃん、はしたないっ、てホント桁違いね!ウフフフッ!」
インバウンドに負けじと、散策ややつまみ食いと、高山を満喫した津軽娘達であった。
つづく
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まだコロナショック前、昨年末の高山はインバウンドで溢れかえっていました。
そこまでアクセスの良い地域ではないと思われますが、大したものです。
とはいえ私も来てみたかった地域、念願叶ったところではあります。
こけし写真は外人の興味を引いてしまい、なかなかにやりづらかったです。

クラブこけしオーナーの愛人が営むこけしのモデル事務所でのこと。
でこぱっち(店外36他)と、最近所属した“清見”というこけし娘が話していた。
清見とでこぱっち
「あー、目がシバシバする。この時期は花粉で本当に大変よ。」
「それ花粉のせいだったの清美ちゃん?でも年中そんな目してるじゃない。」
清美の目や眉は、しかめたようなクセのあるラインなのである。
「だから年中花粉症なのよ。私の一族は皆そう。杉やヒノキ以外にも、
夏はブタクサ、秋はススキ、とにかく一年中なのよでこぱっちちゃん。」
「じゃあ冬とか花粉の飛ばない季節はそんな目つきじゃないの?」
「そうよ。冬場のいっときだは、眉シャッキリ、お目々もぱっちりよ。」
「そうだったんだ・・・何だか清美ちゃんの一族って大変ね。」
アレルギー体質の一族を不憫に思う一方、でこぱっちは清美に嫉妬するものがあった。
「でもさあ清美ちゃんて、名前が美しいよね。名字もあるんだっけ?」
「うん、大泉ね。」
「“大泉清見”!!何なのよその綺麗な名前!凄い清涼感!私なんて“でこぱっち”よ!」
名前コンプレックスを持つでこぱっちは、清美の名前が羨ましいばかりである。
「清美ちゃん。もしだけど花粉症治るのと、名前が”でこぱっち”になるのどっちを選ぶ?」
「そりゃあ花粉症治る方かな。それに“でこぱっち”なんてカワイイじゃない。」
「よし、じゃあ決定!これからクラブこけしのオーナーのとこに行こう!
“でこぱっち”の名付け親の彼に、まず私と清美ちゃんの名前入れ替えてもらおう!」
「え?!何言ってるのでこぱっちちゃん?」
「花粉症は私が全力で治療に付き合うから!それでいいよね?」
「ちょ、花粉症はそんな簡単には、そうだ、私医者行って薬もらわなきゃ!」
「清美ちゃん、やっぱ”でこぱっち”嫌なんじゃん!」
「そ、そんなんじゃないけど、あ、時間だわ、じゃあねでこぱっちちゃん!」
名前の交換などできないと高を括っていた清美だが妙な現実味を帯びるにあたり、
そそくさとその場を去る、実は結構自分の名前を気に入っている清美であった。
つづく
清見jpg
○渾名:清見(弥治郎系)
○工人:大泉清見
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本田家系統の弥治郎こけしが持つ独特な目つきおよび眉つき。
独特の下瞼の線はありませんが、大泉清見工人の一本で気に入るものがありました。
しかし名前の響きの素敵な工人さんですね。女性とばかり思ってましたが男性でした。
この方も若くしてお亡くなりになられたとのこと、なんとも口惜しいものです。

あつみ温泉で一泊したクラブこけし一行。翌日は山形県内の名所を巡る予定である。
出発前にこけし娘のシンヤと梅子は観光に際して意気込みを確かめあっていた。
「単なる観光じゃないのよ梅子ちゃん!新たなファッションの模索が目的なのよ。」
「そうねシンヤちゃん。おしゃれアンテナを常に立てる、それが私達よね。」
あつみ5
はてさてまず訪れたのは修験道の山岳信仰の山として知られる羽黒山。
山中の参道を進んだ先の五重塔を前に、二人のファッション模索は始まる。
「梅子ちゃんどう?何か斬新なファッションアイデアは湧く?」
「うーん、羽黒山と言えば何となく“天狗”よね。」
「天狗!すっごくファッション示唆に富んだキーワードだわ!」
「それにしても静謐な佇まいの塔ね。杉林の中で凛としていてとても素敵ね。」
「全くね。何だか霊験あらたかな感じね。せっかくだし御朱印もらいに行こう。」
あつみ6
次に訪れたのは酒田市の『山居倉庫』。かつては北前船で栄え、
今や物産館なども併設され、観光客に人気の現役の倉庫である。
「黒いくてシックな倉庫ね。梅子ちゃんファッション的にはどう?」
「そうねシンヤちゃん。酒田といえば“おしん”よね。」
「おしん!これもなかなかファッション示唆に富んだキーワード!」
「リズミカルな黒い倉庫屋根と木々と水辺。ほんと素敵ね。」
「全くね。あっちのお土産見に行こう!おいしい煎餅をゲットするわよ!」
あつみ7
次に訪れたのは庄内砂丘。全長35km、日本三大砂丘の一つとも言われる場所である。
「長大な砂浜ね!梅子ちゃん、ここにファッションのヒントはあるかしら?」
「庄内砂丘といえば、安部公房が小説“砂の女”の着想を得た場所よね。」
「砂の女!これまたなんとファッション示唆に富んだキーワード!」
「ねえねえシンヤちゃん、何だかこれピラミッドっぽくない?」
「全くね。砂丘だし雰囲気あるね。一曲唄うわ。月の〜砂漠を〜♪」
シンヤと梅子のやり取りをずっと聞いていたレインボーが遂に突っ込む。
「結局ただの観光じゃん!!示唆に富むとか言ってるだけでファッション関係なし!!」
こうしてピラミッドにはきれいな虹をかけたレインボーだった。
つづく
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というわけで最後は駆け足の私の山形観光の御紹介でした。
庄内砂丘はなかなかの穴場なのではないでしょうか?
一泊ではもの足りず、もっと時間をかけて観光したかったところですが、
当初の目的のシンヤと故郷の記念写真が撮れてそれなりに満足はしました。

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